宮坂昌之著 「新型コロナワクチン 本当の「真実」」 ― 3 デマの出処は患者を助けることの出来ない医師や専門家、そして無責任なメディア?

 

宮坂昌之著 「新型コロナワクチン 本当の「真実」」 ― 3 デマの出処は患者を助けることの出来ない医師や専門家、そして無責任なメディア?

  

宮坂昌之著 「新型コロナワクチン 本当の「真実」」

「免疫学の第一人者が、凡ての疑問に答える」 を読んでいます。

 

 


 

 

p192

 

人類はこれまでもさまざまな感染症と戦ってきましたが、自然免疫による免疫獲得

のみに頼れば、多大な重症者や死者を生むことになります。 新型コロナウイルスの

感染拡大を食い止めるには、ワクチン接種しか方法はないように思います。

 

==>> これは私も完全に同意します。

     ワクチン以外に感染防止、重症化防止、死者防止の手段があるのなら

     教えてもらいたいところです。

 

p194

 

「第6章 新型コロナウイルスの情報リテラシー」

 

===>> この章からがこの本の一番の読みどころかもしれません。

      我が家の相棒が大笑いしていて、私がつられて読み始めたのも、この章が

      あったからです。

 

p196

 

新型コロナウイルスが恐ろしいのは、感染力や病原性のみならず、人の心理にも深刻な

ダメージを与える点です。

そこで、本章では、誤った情報に惑わされないための「新型コロナウイルスの情報

リテラシー」について考えてみます。

 

 

p197

 

感染症学や免疫学の専門家にとっても、新型コロナウイルスは、これまでの常識が

通用しない病原体でした。

 

p198

 

2020年のパンデミック発生当初は、インフルエンザやSARSの感染症対策に精通

した感染症学の大御所ですら、「感染拡大は3月までに終結する」という楽観論

口にしていました。

 

p201

 

そもそも、私たち専門家の中にも、新型コロナウイルスに関する「常識」がなかったの

です。 このために、専門家でも誤っておかしな情報提供をしてしまうことがありました

当初はそれがやむを得なかったとしても、専門家なのですから間違ったことは後で

訂正すべきだったのです。

しかし、多くの人たちは「言いっぱなし」にしてしまい、変な知識が徐々に広まって

しまうことになりました。

 

p201

 

私は「異端の説」だからといって、頭越しに批判することはしません。

たとえ非専門家の言説であっても、科学的に説得力のある仮説には耳を傾けるべきだと

思います。

 

==>> この著者の謙虚な姿勢は専門家であろうとも必要な態度だと思います。

     特に今回の新型コロナは、変異株ごとにかなり性格が異なっている

     ようですから、断定的に論評するのは無責任だと思います。

     著者も書いていますが、「専門家の中には一般受けを狙って、わざと奇抜な

     ことを言う人」がいるようです。

     あるサイトに、「コロナ」とタイトルに書いてあれば本がどんどん売れるので、

     どうでもよい中身の本が巷に溢れているようです。

     私も読んだ数冊の本の中に2冊はそのような金儲けの本があるのに気づき

ました。 本を買う時は、是非、どんな内容が書かれているのかを

ちょっと確認するのが良いと思います。

 

p201

 

一般の方々が・・・誤解しかねない危険なものがありました・・・一般に流布してしまった

のです。 

象徴的だったのが、京都大学特定教授の上久保靖彦氏が唱えた「日本には、3種類の新型

コロナウイルス(弱毒型のS型とK型、強毒型のG型)があり、弱毒型のS型とK型が

先に流行していたために強毒型のG型に対してすでに集団免疫ができていて、このために

日本人は強毒型のG型に対して重症化しにくく、致死率が低い」というものです

 

 

p203

 

免疫学者の間では、この説はほとんど師事されておらず、上久保氏の論文は、正式な査読

を受ける前の段階でCambridge Open Engageというオープンアクセスプラット

フォームに公開されるにとどまっています。

 

問題は、こうした学説を無批判に垂れ流したメディアにあります

 

==>> 査読というのは同じ分野の他の人たちが、その論文が妥当なものであるかどう

     かをチェックするシステムですね。 そういう査読を経ていない上久保氏の

     論文が、メディアによって無責任に流されてしまった。

     まあ、メディアというのは大きな組織であることも多いのでしょうが、

     その組織の中に専門分野に通じた担当者がいるかいないかで、信頼性が

     決まってしまうのでしょう。

     また、大きなチェック機能を持つメディアならまだいいのですが、それでも、

     その記事を読んでもらわないといけないので、読者が喰いつきそうな内容に

     意図的にするのかもしれません。そこは、報道陣としての矜持の問題ですね。

 

 

p204

 

私としては、正確な情報を一般の方々にお伝えしようと、できるだけ取材には協力して

きました。 しかし残念ながら、日本のメディアの方々の科学リタラシーは総じて低い

ように思います。 ・・・大半は免疫学や感染症の基礎的な理解が不足しており、取材を

受けるたびに、いちから説明を繰り返す必要に迫られました。

 

p205

 

欧米の著名なメディアには、免疫や感染症についても精通した医療ジャーナリストによる

レベルの高い記事が掲載されることが多く、専門家からみても参考になるものが多いの

ですが、日本のメディアではこうした質の高い記事はきわめて少ないのが実情です。

 

==>> これは日本の一般の企業でも似たようなものでしょうか。

     日本企業はエキスパートを育てるよりも、ジェネラリストを育てるような、

     いわば伝統があるようです。

     それが、学術会議の軽視、基礎研究への予算の縮小、大学院生の就職難、

     日本の大学での研究室の貧しさと海外の研究機関への人材流出にも

     なっているように思います。

 

 

p206

 

科学リテラシーというのは他人に教えて貰うものではなく、自分で勉強することによって

自然に生まれてくるものだからです。

 

でも、問題は、製作者側の情報リテラシーだけではないようです。

 

2021年1月17日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NPに登場した

京都大学ウイルス・再生医科学研究所準教授の宮沢孝幸氏が以下のような発言をされ

ました。 

 

p207

 

・・・「理論的に考えてもですね、現行のワクチン、筋肉に注射するタイプのワクチンが

呼吸器感染症に効くというのは、ちょっと合理的じゃないんですよ。・・・」

 

p208

 

一般の方が、この番組をみると、筋肉注射する新型コロナ感染症のmRNAワクチンが

効かないように思ってしまうかもしれません。 しかし、これは、ひどい間違いです。

 

そもそも、宮沢氏の言っている説明は免疫学的な見地からみても間違っています。

mRNAワクチンの場合、筋肉注射であってもウイルスの働きを抑える抗体が体内で

十分に出来ています。 ・・・肺の内腔でも働きます

 

p211

 

また、最近、宮沢氏は、あるイベントで、女性がワクチンを接種すると卵巣炎に

なったり、妊娠女性の場合には流産する可能性があると発言して、物議を醸しています。

 

 

p213

 

ワクチン接種はノーリスクではありませんから、妊娠した女性に対するワクチン接種

の影響については今後も慎重に監視していかなければなりません。 しかし、ワクチン

接種の妊娠への悪影響を示唆する科学的なエビデンスを何ら提示することなく、

免疫学的な裏付けのない仮説を頼りにして、・・・・一般の方を脅かすのはおよそ科学者

として正しい姿勢だとは思えません。

 

==>> この宮沢氏の間違いについては 7ページぐらいに渡って詳しくかいて

     ありますので、興味のあるかたはどうぞ本を手に取ってお読みください。

     私も、エビデンス無しで勝手な憶測を言いふらすのは、医学系准教授としても

     無責任だと思います。

 

 

p214

 

番組制作者からすると、こうした専門家は扱いづらいのか、自分たちがあらかじめ用意

したシナリオに沿ったことを話すコメンテーターばかりを登場させるようになります。

複雑な話でも大雑把な切り口で何でもわかったように話す人が好まれるのです。

 

ひとつの例は、元国立感染症研究所の研究員で、白鵬大学教授の岡田晴恵氏でしょう。

2020年同氏は、「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)や「Nスタ」(TBS系)

に連日出演し、・・・

 

・・・でも自称ウイルス学者でありながら、ウイルスに関する知識はまるで不正確

でした。 ・・・ウイルスが紫外線に弱いというのは、殺菌用に用いる特殊な紫外線

UVC)の場合だけであり、日光中の紫外線にはウイルスを殺すだけの力は

ありません。・・・・

 

p216

 

実際に米国のCDCや日本の厚生労働省のホームページでも、感染者でもワクチン

接種を受けることが推奨されています。 テレビ局もさすがにこの発言はまずいと

思ったのか、番組中で訂正されて、SNS上で問題になっていました。

 

==>> はい、こちらでも、相手の所属先や氏名を明示して、真っ向から間違った

     発言を手厳しく批判しています。

     また、多くのワイドショーがコロナの危険性を過剰に煽り立てていること

     も批判しています。

 

p217

 

2021年7月に入って、SNSで「ワクチン接種者が新型コロナウイルスのデルタ

変異株に感染すると未接種者より死亡率が6倍高い」というニュースが拡散されて

話題になっています。

そこで、その真偽について調べてみました。

すると、このニュースが、カナダの「LifeSate」という超右翼系誌が報道したもの

由来していることがわかりました。

ところが、その記事を読んでみると、実にとんでもない間違いをしていることが

わかりました。 イギリス公衆衛生庁が出している数字を間違って理解しているのです。

ところが反ワクチン派の人たちは、その引用されているデータの中身をきちんと確認

せず、自分たちの主張に都合が良いからということで、先のような誤りのメッセージ

を撒き散らしていたのです。

 

・・・つまり、予想通り、これはフェイクニュースでした。

 

==>> はい、これはインターネット上でたくさん出回っている情報ですね。

     もちろん、こういうネタを反ワクチン派がSNS上でばら撒かないわけが

     ありません。

     おそらく、そういう人たちは、自分なり自分の家族が感染して

     ひどい目に会わないと理解はできない人たちなのでしょう。

     実際問題、最近のアメリカでは、接種していない人が多いフロリダ州で

     感染が蔓延しているようです。

     「コロナは風邪みたいなもんだ」「消毒薬を飲めば治る」「マスクなんか不要」  

     「ワクチンなんかいらない」・・・などと散々言って、感染して、こっそり

     治療薬を使ったり、ワクチンを打ったりしてた人が住んでいる州ですね。

     そういう人がちゃんとワクチンを打っているんですから、たいした役者だ。

 

 

p219

 

「テレビ、新聞や雑誌に載ったから」というのもさっぱりあてにはなりません

それは日本のマスメディアの多くの方々がご自分で文献を調べて勉強するのではなくて、

取材による単なる耳学問を積み上げるだけだからです。 ご自分の努力で科学リテラシー

を培うのではなくて、・・・なんとなく「物識り気分」になる人が多いのが実情です。

 

==>> はい、私にでもなれそうなお仕事ですね。

     なにせコピペ大王ですから・・・・

     私は、テレビや雑誌というよりも、一応コロナ関係の書籍を数冊読んで

     まともな議論をしている著者の本を信用するようにしています。

     それでも、中には、売らんがための「コロナ」本もあるようです。

 

p220

 

まず自分の頭で考える癖をつけることです。

 

p221

 

われわれ自身が物事を吟味する際に、無意識のうちに自分に心地より情報ばかり目を留め、

逆に都合の悪い情報は無視、軽視する傾向を持っているのです。

このような偏りのことを「確証バイアス」といいます。

 

==>> これは確かにありますね。

     人間にはどうも個人個人にそのような志向性があるみたいです。

     私が意識と脳、心と神経科学・・などの本をちょくちょく読んでいるのも、

     そのような志向性がなぜ自分にあるのかが知りたいためです。

 

p222

 

「第7章 「嫌ワクチン本」を検証する」

 

==>> さてさて、いよいよ真打登場です。

     書籍を読むと、いわゆる専門家がマジで本音を書いていますので、

     その人が根本的にどのような考え方を持っているのかまで分かると

     思います。

 

     ここには3つのQに答える形になっています。

     Q 有名な医師が、ワクチン接種は控えて、自然感染して免疫を獲得する

       ことを推奨していました。 本当ですか?

     Q ワクチン接種後に死亡する「ワクチン死」が急増しています。

       やっぱり mRNAワクチンは危ないのでは?

     Q ワクチンに入っているアジュバントは猛毒と聞きました。

       そんな恐ろしいもの怖くて使えません!

 

     詳しく知りたい方は、ぜひ本を買って読んで欲しいのですが、

     ここでは私が気になった部分だけを紹介します。

 

p225

 

近藤誠氏は、元慶應義塾大学医学部専任講師で、「患者よ、がんと闘うな」「がん放置療法

のすすめ」など、がんの標準治療に対して批判的な著作で話題になった医師です。

・・・「ワクチン副作用の恐怖」などの著作があります。

 

新型コロナウイルスワクチン接種の恐怖を煽り立てたのが「こわいほどよくわかる

新型コロナとワクチンのひみつ」(ビジネス社)という作品です。

近藤氏のHPには、当初、日本文芸社で2月2日刊行予定だった作品が突如刊行中止

なった経緯が記されています。

 

p226

 

唖然としたのは、同書の巻末に記載された結論です。

近藤氏はワクチン接種の危険性を強調した後で、

 

p227

 

<<・・僕はそう考えるので、「むしろ、早くコロナに感染して、自然の免疫を獲得した

いなあ」と願っています。 もしも重症化してお陀仏になるならば、それも高齢者として

の運命でしょう。 甘受するつもりです。>>

 

近藤氏の論に従えば、「危険なワクチン接種を控えて、感染予防策もとらず、できるだけ

早く感染する」のが最善手となります。

 

呆れたことに、近藤氏の本には、新型コロナウイルス感染症になったときの重症化・

死亡リスクについての記述がほとんどないのです。

 

p244

 

近藤氏の「嫌ワクチン」の思いは信念に基づくものでしょうから、それについてとやかく

いうつもりはありません。 しかし、どのような信念をお持ちでも構いませんが、

科学的なエビデンスに基づいた正確な情報を提供していただきたいと強く思います。

 

==>> おお、この近藤氏の本を読みたくなっちゃいますねえ。(冗談です)

     この高齢者としての論理は、私にもよく分かります。

     私もさっさとこの世とおさらばしたいのですが、万が一ポックリ死ねるんなら

     ワクチンでもいいやという考えで、接種しました。

     しかし、ほとんど副反応はありませんでした。

     コロナに感染して、呼吸ができなくて苦しむのだけは御免こうむりたいんです。

     近藤氏のこういう本は、若者向きではないですね。

     高齢者はこの近藤氏の説に同意するのなら、二択の内の感染死を選ぶのも

     ありですね。

     書籍であれば、その著者の人生観を含めた考え方が出るので、雑誌なんかや

     ワイドショーでシナリオに沿って細切れに編集されたものを見るよりも良い

と思います。

 

     私の個人的な本音=妄想を言いますと、

     新型コロナが高齢者を重点的に襲った時期には、これはもしかしたら、

     高齢者医療費問題やら年金問題やら介護保険問題やらを解決するために

     神様が遣わしたウイルスさんなんじゃないかと思いましたよ。

     どうも、最近はデルタ株が若者たちを襲ってますからねえ、

     神様は何を考えていることやら・・・・

     そうなってくると、日本人も本気でコロナと戦わなくちゃいけません。

 

     この後に、「ワクチン接種の後に死亡した例」のことが詳しくかいて

     ありますが、それはもう既に書きましたので、ここではスキップします。

 

p245

 

「確率的に考える」

 

新型コロナワクチン接種による重篤なアナフィラキシー症状が出る確率は、交通事故

による死亡事故に比べると確率的に、はるかに低く、飛行機の死亡事故とあまり

変わらない程度かもしれません。 

しかも重篤なアナフィラキシー症状が出た患者さんも、接種会場でアドレナリン注射

を打つなどの対処法で回復されており、死者の報告例もほとんどありません。

 

 

p246

 

最近、内海聡氏という東洋医学の専門医が「医師が教える新型コロナワクチンの正体」

(ユサブル)という本を出しています。

 

・・・中身をよく検討してみました。

その結果わかったことは、内海氏のコロナに関する知識は、近藤氏に比べてもさらに

不正確であり、彼は新型コロナウイルスそのものの存在も、PCR検査も、抗体検査も

信じていないということです。 まさに「ないものづくし」の世界に住んでいる方です。

さらに、私が一番問題だと考えるのは、内海氏が、現在の感染症学、免疫学、分子生物学

によって蓄積されてきた知識や医学的成果がまったくの誤りだと考えていることです。

この本は、反ワクチンというよりは明らかに反現代医学です。

 

p250

 

本全体をみると、あまりにも基本的な間違いが多々あります。 その数には驚きました。

いくら東洋医学を専門にしている方であっても、現代医学が築き上げてきた知識・業績

を十分に理解することなく、感染症学、免疫学やワクチンに関して批判的なコメント

をしても何の信憑性も得られません。臨床医が基礎医学のことを語るのであれば、

最低限、基礎医学についてもっと勉強して欲しいものです。

 

==>> まあ、この東洋医学の内海氏については、「反現代医学」という立場の人である

     と言うことが分っただけで、この先は押して知るべしなので、読む必要は

     ないと私は思います。 一応読みましたけど。

     しかし、万が一にでも、この内海氏が発見した東洋医学の薬なりなんなりで、

     これで新型コロナウイルスは撃退できましたという論文でも出してくれたら

     信じてあげます。

     しかし、新型コロナウイルス感染症そのものが見えていない人のようなので、

     そんな期待も妄想ですね。

 

 

p258

 

ロックダウンには大きな問題があります。

第一には、感染が始まったきわめて初期に実施しない限り、ロックダウンの効果が強く

出ないということです。 

 

p259

 

一方で、もうひとつの感染抑制の切り札とされるCOVID―19治療薬の開発はまだ道半ば

という状態です。

すでにタミフルやリレンザなどの抗ウイルス薬があるインフルエンザウイルスと違い、

新型コロナウイルスにはこれまで治療薬が存在せず、既存の抗ウイルス剤は新型コロナに

対してはほとんど効果を示しませんでした。

 

 

p262

 

レムデシビル、デキサメタゾン、バリシチニブ以外の医薬品については、現時点では、

無作為比較試験(評価のバイアスを避けて客観的に治療効果を評価する研究試験で、

第三相臨床試験用いられる方法)で有効性と安全性が確立されていないため、

「適応外使用」といって患者の同意を得たうえで医療機関内で審査したうえでのみ

薬を使用することとなっています。 この場合、保険適用はされず、副作用が生じても

医薬品副作用被害救済精度の対象とはなりません

 

==>> ロックダウンについての議論が日本でも時々出ることがありますが、

     クラスターを追跡できるほどに感染者が少なくならないと無理という話ですね。

     それに、フィリピンでは2020年の3月から今に至るまで継続して

     全土でロックダウンが実施されていますが、効果はないようです。

 

     治療薬については、アルファ株の時までは、ある程度治療に使える薬が

     決まっていて、手順どおりに治療が出来ていたようですが、デルタ株に

     関しては全く別の病気だというぐらい違うので、どのような薬がよいのか

     模索している段階であるとの記事がありました。

     なかなか難しい新薬の開発であるようです。

 

 

p277

 

油断してはいけませんが、冷静さを失わず、科学的なエビデンスに基づいた

適切なアプローチを続けていけば、いずれ、新型コロナウイルスは恐るるに足りず、

ということになるでしょう。

 

反対に、冷静さを失って、科学的な証拠がないニュースを信じたり、根も葉もない

デマをさらに広げたりするのは状況を悪化させるばかりです。

 

 

==>> 以上、私はこれでコロナ本は打ち止めとします。

     何冊も読んできたので、もう満腹です。 げっぷが出そうです。

 

     いずれにせよ、しばらくは変異株の動向に注意をしながら、

     週に一度ぐらいは写真を撮りながら散歩をして、たまには美味しいものを

     レストランで食べ、毎日面白い本を読みながら、大荒れになってきた

     自民党内の抗争をテレビで楽しみたいと思います。

     まあ、しかし、デルタ株が荒れ狂って、全国に自宅待機を余儀なくされて、

     死の恐怖に慄いている国民が、感染者が十万人以上いるというのに、政治は

何をやっているんでしょうか。

「新型コロナ 自宅療養者11万人超」

     https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210827/k10013228161000.html

 

 

最後に、面白いデータがあったのでご紹介して、私のまとめを書きます。

 

陰謀論を信じる年齢は「中二」がピークという研究結果
https://gigazine.net/news/20210830-14-years-old-conspiracy-theories/?fbclid=IwAR24QQcm5KJdxl3ko4o_amYq3-IZijxFaN0-g7CFjco-OTIzvs9Rf1PLmvo

 

「日本には、中学2年生(14)頃には自己愛に満ちた空想や嗜好などの痛々しい言動を

してしまうという現象を指す「中二病」というネットスラングが存在しますが、まさに

それを裏付けるような「陰謀論を信じる年齢は14歳がピーク」という研究結果をイギリス

の合同研究チームが発表しました。」

 

陰謀論の信仰度合いの平均スコアは、1114歳では3.721416歳では4.671617

歳では4.3918歳では3.81でした。この結果から、子どもは1416歳にかけて陰謀論を

信じるようになり、その後は徐々に信仰心が薄まってくるという傾向が得られています。」

 

1315歳の子どもが感情の調節に苦労する可能性が高いという研究結果を挙げて、

「感情の調節に苦労することが陰謀論に対する信仰につながっているのでは」と指摘。また、

研究期間中に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に流行した問題に触れて、

ソーシャルメディアの使用率が大幅に増加したため、若者の間で陰謀論を信じる気持ち

はさらに悪化した可能性があります」と語っています。」

 

・・・この現象は、おそらくアメリカが一番比率としては多いのでしょうが、それは

アメリカという自由の国ではさまざまな原理主義的宗教も認められているという政治的

な側面もありそうです。 その詳しいことは、既に読んだリチャード・ドーキンス著

「神は妄想である」でも扱われている内容です。

 

「リチャード・ドーキンス著「神は妄想である」」

http://baguio.cocolog-nifty.com/nihongo/2021/03/post-f757c6.html

「神経生物学者のサム・ハリスが「信仰の終焉」で・・・ 

合理的に正当化できるような根拠がないあれやこれやの信念をもつ人々を指す名称は

いくつもある。 そうした人々の信念が極端にありふれたものであるとき、私はそれを

「宗教的」と呼ぶ。そうでないときには、おそらく「狂気」、「精神病的」、あるいは

「妄想的」・・・と呼ばれる。」

 

 

ことほど左様に、世の中には科学や医学を信じない人たちが一定数存在することは

事実ですので、その事実は受け入れるしかありません。

 

また、例えば本を読むということについて言えば、その本が事実を伝えようとしている本

なのか、あるいは小説のようにその著者の主義なり妄想を描いているものなのかを

区別する必要はあるかと思います。

中には、金儲けのためだけに本を出版し、人々が感染症で苦しみ、死んでいくのを

横目で見ているだけで、助ける力もないのに医師とか専門家と称する人たちもいるよう

です。

ですから、特に新型コロナウイルス感染症に関する本や情報が、どちらの世界の人たち

によって作られているのかを見極めが大事になると思います。

 

いずれにせよ、二択しかないのですから、なにもしないで感染し、苦しんで、死ぬのか、

または後遺症に苦しむのか、あるいはワクチンを打ってそのリスクを軽減するのかという

ことになります。

 

皆様のご健康をお祈りしております。

 

 

=== 完 ===

 

 

 

 

 

 

 

 

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